
いろいろ考えすぎて疲れちゃう…

考えごとが多いHSPさんには、まずマインドフルネス瞑想を試してみてほしいな。
仕事や家事をしているときに、つい別のことを考えてしまって集中できないことはありませんか?
お風呂や旅行でリラックスしようとしても、過去の出来事やこれからの不安が頭を占めてしまうと、せっかくの時間を楽しめませんよね。
マインドフルネス瞑想は「今この瞬間」に意識を戻し、過剰な思考のループから抜け出す手助けになります。
本記事では、感受性が高く考えごとをしやすいHSPさんに向けて、無理なく続けられるマインドフルネス瞑想の方法を紹介します。
Contents
そもそも「HSP」とは?
HSPは、エレイン・アーロンによって以下のように定義されています。
Highly sensitive person(高敏感者)は、聴覚・視覚・触覚・嗅覚などに、特異な感覚処理感受性(atypical sensory processing sensitivity)をもつ人を指す(Aron, 1996, 2002, 2010)
出典:串崎真志「高い敏感性をもつ人(Highly Sensitive Person)は物事を深く考える(1)―スピリチュアリティとの関連―」[2019-11-15](https://kansai-u.repo.nii.ac.jp/records/13884)
HSPさんは、外からの刺激を受け取ると頭の中でじっくり情報を処理しようとするため、心が疲れやすいです。
強い刺激や嫌な出来事を、時間が経ってからも繰り返し思い出してしまうこともあります。

日々、無意識に多くの情報にアンテナを張って処理しているぶん、意識的に休む時間を確保することや、刺激を減らす工夫が役立ちます。
マインドフルネス瞑想とは?
「マインドフルネス」という言葉には、以下のような定義があります。
マインドフルネスとは、いまこの瞬間に起こっていることに集中していて、よけいな考えにとらわれない状態。その状態でいられるための実践法がマインドフルネス瞑想です。
引用:「図解 マインドフルネス瞑想がよくわかる本」 - 監修 有光興記 - (講談社:2017)
マインドフルネス瞑想は、心を「今」に向ける練習です。
呼吸や身体の感覚、浮かぶ思考や感情を評価せずに観察します。
瞑想だけではなく、日常でも同じように、思考や感情に気づけることを目指します。
例えば、洗い物中に考えごとをしていたら「今、別のことを考えていた」と気づき、呼吸や手の感覚に意識を戻すと心が落ち着きます。

「マインドフルネス瞑想×HSPさん」は相性がいい
HSPさんは五感や感情の変化に気づきやすいため、瞑想中に自分の内側で起きている、微細な変化に気づきやすいという強みがあります。
呼吸のリズムや心のざわつきといったサインを察知できることで、自分の状態を早めに整える力が育ちます。
つまり、感受性の高さは瞑想の効果を実感しやすい「強み」になり得るのです。
マインドフルネス瞑想がHSPさんにおすすめな理由
「今」に戻る力を育てるから
HSPさんは外部からの刺激を深く受け取りやすく、できごとを長く考えてしまいがちです。
過去や未来の不安に心が引き戻され、「今この瞬間」に集中できなくなることがあります。
マインドフルネス瞑想で、呼吸や身体の感覚に意識を向けることで、過去や未来にとらわれにくくなり、「今」に集中しやすくなります。
感情を引きずりにくくするから
HSPさんはできごとを深く処理するため、嬉しいことも嫌なことも心に残りやすく、感情を長く引きずってしまいがちです。
呼吸や身体の感覚に戻すことで、感情に巻き込まれる時間が短くなります。
瞑想を繰り返すと、感情の波に振り回されにくい自分を育てていけます。

考えごとをする時間が減るから
「思考の沼」にはまってしまうと、なかなか抜け出しにくいですよね。
大切なのは「今、自分は考えている」と気づくことです。
その気づきが生まれるだけで、思考の流れから一歩離れることができます。
自分を優先できるようになるから
日常的に他人や未来の心配に気を取られていると、自分の身体や感情に気づく時間が減ります。
マインドフルネス瞑想は、自分の内側にある感覚に注意を向ける練習です。
「他人」ではなく「自分」が今感じていることに集中する時間が増えることで、自分軸で生きやすくなります。

マインドフルネス瞑想の注意点
瞑想中に強い不安やつらさが出てきた場合は、無理をせず専門家に相談することを検討してください。
瞑想は有益ですが、深刻なメンタル不調があるときは専門的な支援が必要なことがあります。
マインドフルネス瞑想の始め方
座って行う瞑想

瞑想には様々な方法がありますが、今回は手軽に始められるやり方をお伝えします。
もっと細かいやり方が知りたいという場合は、以下の記事で詳しく解説していますので、ご参照ください。
瞑想の方法
- 楽な姿勢で座る
- 目を閉じるか、半分開けて1点を見つめる
- 呼吸に注意を向ける
- 思考や感情が浮かんだら「気づく」
- やさしく呼吸に戻す
日常生活の瞑想
日常生活の動作をゆっくり行いながら、そのときの感覚や感情に注意を向ける瞑想法もあります。
特別な準備は不要で、座って行う瞑想と基本的なやり方は同じです。
動作中に思考が浮かんだら「思考が浮かんだ」と気づき、それを手放して再び動作や呼吸に戻る。
この気づきと戻る動作を繰り返すことが大切です。
まとめ
最初は今に集中することが難しいと感じるかもしれません。
無理に頑張って気づこうとする必要はありません。
気づけた瞬間を大切にし、その回数を少しずつ増やしていくことで効果が現れてきます。
まずは今日の数分から始めてみてくださいね。