
忙しくて瞑想をしている暇がないよ…

ながら瞑想なら、日常の中で瞑想を取り入れられるよ。

でも、ながらでやって効果あるのかな?

ポイントを押さえていれば、瞑想の効果はいつやっても出やすいよ。
仕事や家事に追われていると、瞑想のためのまとまった時間を確保するのは難しいですよね。
ながら瞑想なら特別な道具や時間は不要で、座って瞑想を行うのがまだ難しい人でも気軽に始められます。
日常の動作に意識を少し向けるだけで、無理なく心を整えられます。

私もお風呂に入りながら瞑想をすることからスタートしました。
それがきっかけで、座って行う瞑想を始められています。
この記事では、家事や通勤の合間でもできる、ながら瞑想の具体的な取り入れ方をお伝えします。
Contents
ながら瞑想とは?
ながら瞑想は、日常の動作をゆっくり行いながら、そのときの感覚や感情に注意を向ける方法です。
特別な準備は不要で、座って行う瞑想と基本的なやり方は同じです。
動作中に思考が浮かんだら「思考が浮かんだ」と気づき、それを手放して再び動作や呼吸に戻る。
この気づきと戻る動作を繰り返すことが大切です。
基本の瞑想のやり方は、以下の記事で詳しく解説しています。
ながら瞑想の効果
「気づき」が増える
日常の中で瞑想を習慣にすると、頭の中で考えごとが始まった瞬間に気づけるようになります。
「思考の沼」に入ってしまう前に、自分を客観的に観察して呼吸や身体感覚に戻すことで、考えすぎの状態から早く抜け出せます。
もやもやしやすい人でも、ふとした瞬間に意識を現在の感覚に戻す習慣をつけると、感情の切り替えがスムーズになります。
ストレス軽減
ながら瞑想は短い時間でも取り入れやすく、日常の中で「気づき→切り替え→ストレス軽減」のサイクルを育てられます。
意識を切り替えることで一つの思考や感情にとらわれにくくなり、結果としてストレスがたまりにくくなります。
習慣化しやすい

座って行う瞑想はまとまった時間や場所が必要になりがちですが、ながら瞑想なら食事や家事、移動などの合間に行えます。
瞑想の目的は単に一定時間だけ心が落ち着くことではなく、瞑想後も思考や感情に気づき、手放す習慣を育てることにあります。
日常の中で小さな気づきを繰り返すことで、瞑想の習慣が自然に定着していきます。
集中力が高まる

誰でも考えごとが続くと作業に集中できず、焦りや不安からミスが増えがちです。
ながら瞑想は「雑念に気づいてやさしく戻す」を繰り返す訓練なので、注意を切り替える力が鍛えられます。
短時間で注意を現在の作業に戻せるようになり、集中力が自然に高まります。
ながら瞑想の注意点
周りに危険がないか確認する
ながら瞑想は、安全が確保できる環境で行うことが推奨されます。
なぜなら、瞑想に集中しすぎて視野が狭くなったり、反応が遅れたりすることがあるからです。
運転中や自転車走行、階段の上り下り、調理中など、注意力が必要な状況では実践を避けたほうがいいです。
深刻なメンタル不調がある場合は専門家へ
瞑想中に強い不安やつらさが出てきた場合は、無理をせず専門家に相談することを検討してください。
瞑想は有益ですが、深刻なメンタル不調があるときは専門的な支援が必要なことがあります。
ながら瞑想の取り入れ方
ながら瞑想は、以下のポイントをおさえると、グッと効果を感じられやすくなります。
ながら瞑想のポイント
- ひとつの動作に集中する:同時に別のことを考えず、今している動作だけに注意を向ける
- ゆっくり行う:最初は動作をゆっくり行い、感覚を味わう
- 感覚を具体的に観察する:身体に触れているものの感覚や、身体の動きなどを感じる
- 雑念が出たらやさしく戻す:考えが浮かんでも自分を責めず、呼吸や身体の感覚に戻す
それでは、日常生活で意識する動作の具体例を紹介します。
家事
家事は「ながら瞑想」を始める最も取り入れやすい場面です。
ひとつの動作に意識を絞り、短時間を繰り返すだけで心が落ち着き、集中力や満足感が高まります。
毎回完璧に感じ取れなくても問題ありません。
続けることで感覚が鋭くなり、家事がそのまま心を整える時間になります。
意識を向ける対象の例
- 水や洗剤の感触:手に伝わる温度や泡の感覚
- 掃く・拭くの動き:腕の動きや床との摩擦感
- 物を置くときの重さ:持ち上げる・置くときの腕の感覚
食事中

食事中、つい急いで食べてしまうことはありませんか?
一口ごとに意識を向けるだけで、味わいが深まり、満腹感にも気づきやすくなります。
箸で食材をつかんだらゆっくり口に運んで、一度箸を置き、噛む感覚や味の変化を観察してみましょう。
意識を向ける対象の例
- 一口ごとの味:温度、香り、食感の変化
- 咀嚼のリズム:噛む回数と顎の動き
- 箸やフォークの重さ:手に伝わる道具の感覚、重さ
お茶

ティータイムにお茶をゆっくり味わうだけで、簡単な瞑想になります。
短い時間でも心が落ち着き、日常の中でリセットできます。
短い「味わう」習慣を積み重ねるだけで、日常の中に静かな時間が生まれます。
意識を向ける対象の例
- 湯のみの重さ:持ったときの重さや手に伝わる温度
- 湯気と香り:湯気が立ち上る様子と香りが鼻腔に広がる瞬間
- 一口の温度:口に含んだときの温度差と舌に当たる感覚
- 味の広がり:最初の味、舌のどの部分に感じるか、余韻の変化
- 喉を通る感覚:飲み込むときの喉や胸の動き、温かさの移動
身支度・歯磨き・洗顔
毎日の何気ない動作も、ひとつの感覚に意識を向けるだけで瞑想になります。
ゆっくり身支度する習慣を取り入れると、朝の焦りが減り、1日の始まりが穏やかになります。
意識を向ける対象の例
- 歯ブラシの毛先:歯や歯茎に当たる感触
- 水の温度:手や顔に当たる水の温度と感触
- 泡の感触:顔に洗顔の泡が触れたときの感触
移動中

電車やバスなど移動中は、つり革や手すりに触れる感覚、足裏の着地感に意識を向けるだけで瞑想になります。
周囲の人や景色に気を取られても、それに気づいたらやさしく自分の感覚に戻すことを繰り返してみてください。
短い気づきの積み重ねが、移動時間を心を整える時間に変えます。
意識を向ける対象の例
- つり革や手すりの感触:手のひらに伝わる感触
- 足裏の着地:歩くときの重心移動と足裏の接地感
- 周囲の音:車内の音やアナウンスをただ聞く(評価しない)
ヨガ
ヨガの動きは筋肉や関節の感覚に気づきやすく、ながら瞑想と相性がいいです。
身体をゆっくりのばしながら、のびている部分の心地よさや呼吸の流れに意識を向けてみてください。
意識を向ける対象の例
- 筋肉ののび:のびている部分の感覚
- 呼吸と動き:吸う・吐くに合わせたお腹の動きの変化
仕事中
仕事中に雑念が湧くのは自然なことです。
考えごとに気づいて現在の作業に戻るという動作を繰り返すだけで、集中力が回復しやすくなります。
意識を向ける対象の例
- キーボードの触感:指先に伝わる反発
- 椅子の接触点:腰や背中が椅子に触れる感覚
お風呂
入浴中は考えごとが浮かびやすいものです。
思考が浮かんだらそっと手放してお湯の感覚に戻すだけで、これまで義務的だった入浴時間が、満足度の高いひとときに変わります。
意識を向ける対象の例
- 湯の温度と流れ:肌に当たる温かさと流れる感覚
- 石鹸の香り:香りが鼻腔に入る瞬間の広がり
- 身体の重さの抜け方:湯に浸かっているときの浮力感
寝ながら

夜、眠れないときに頭の中がぐるぐるしているのはよくあることですよね。
考えを無理に止めようとせず、身体がベッドに触れている感覚や呼吸の感覚にやさしく注意を向けるだけで、心が落ち着き眠気が訪れやすくなります。
意識を向ける対象の例
- ベッドとの接地感:背中や肩が触れる面の圧力
- 呼吸の深さ:吐くときの緩みと身体の沈み
- まぶたの重さ:まぶたが閉じるときの感覚

私も不安で頭がいっぱいのとき、「今ここ」に戻ることを何度か繰り返すと、ふっと力が抜けてそのまま寝落ちしてしまうことがよくあります。
まとめ
「瞑想に興味はあるけど時間がない」と感じる人にとって、ながら瞑想は瞑想スタートのきっかけになりやすいです。
まとまった時間がとれなくても実施しやすく、普段の動作を「一回ごとに感じる」だけで、少しずつ心の落ち着きや集中力が育ちます。
まずは今日の一つの動作から、短い「気づき」の習慣を始めてみてくださいね。